Ghostscript のインストール

必要なファイル

(1) Ghostscript 本体及びライブラリ (2) Ghostscript 用フォント 以上は各地の ftp サイトに置かれています。

(3) VFlib 対応キット

最新版は作者の田中哲さんのページで公開されています。

(4) 日本語 PDF 対応キット

最新版は作者の片山紀生さんのページで公開されています。

(5) Ghostscript フロントエンド

前者は上記片山さんのページで公開されています。後者は ftp サイトなどから入手できます。

インストール

上記のバージョンについてまとめます。 最新版をお使いの場合はそれぞれの添付文書をご覧下さい。 ここでは上記の片山さんによる PDF パッチに添付されている README にほぼ沿っています。
  1. ソースファイルを展開します。
    % cd $WORK
    % tar zxvf ghostscript-5.10.tar.gz
    % tar zxvf gs5.10-vflib-1.1.tar.gz
    % tar zxvf gs5.10-jpdf-0.2.tar.gz
  2. VFlib 対応パッチ及び PDF 対応パッチを当てます。
    % cd gs5.10
    % patch -p1 < $WORK/gs5.10-vflib-1.1/gs5.10-vflib-1.1.diff
    % patch -p1 < $WORK/gs5.10-jpdf-0.2/gs5.10-jpdf-0.2.diff
  3. ライブラリを展開します。
    % tar zxvf $WORK/ghostscript-5.10jpeg.tar.gz
    % tar zxvf $WORK/ghostscript-5.10libpng.tar.gz
    % tar zxvf $WORK/ ghostscript-5.10zlib.tar.gz
    % ln -s libpng-0.96 libpng
    % ln -s zlib-1.0.4 zlib
  4. make.txt を読んで自分の環境に対応する *head.mak 及び *tail.mak を編集します。例えば gcc を使うのであれば恐らく gcc-head.mak だけを編集すれば良いでしょう。

  5. 必要ならば devs.mak を編集して適切なドライバのエントリを記述します。さらに *head.mak のなかの変数 DEVICE_DEVS* のどれかに必要なエントリを記述します。

    たまたま私のところでは Epson 社製のプリンタを多く使用しているので、ここでは成松宏さんの作成された ESC/Page ドライバである gdevepag を組み込む場合を紹介します。ここでは fj に投稿されたものを置いておきます。 最新版はこちらで公開されています。

  6. 環境に合わせて makefile のリンクを張り、*.mak を生成し直します。 例えば gcc を使うのであれば
    % ln -s unix-gcc.mak makefile
    % ./tar_cat
  7. コンパイル&インストールします。
    % make
    % make install
    標準では実行ファイルは/usr/local/binに、 その他のファイルは/usr/local/share/ghostscript/5.10vflibに、 それぞれインストールされるはずです。

    なお VFlib として VFlib2-2.24.0 を使用した場合にはコンパイルに失敗します。これは libVFlib.a が見つからないためです(libVFlib2.a という名前でインストールされている)。libVFlib.a でリンクを張るか、makefile を書き換えれば良いでしょう。

  8. フォントをインストールします。
    % tar zxvf ghostscript-fonts-std-5.10.tar.gz -C /usr/local/share/ghostscript
    % tar zxvf ghostscript-fonts-other-5.10.tar.gz -C /usr/local/share/ghostscript/fonts

  9. /usr/local/share/ghostscript/5.10vflib/pdf_sec.ps を http://www.ozemail.com.au/~geoffk/pdfencrypt/pdf_sec.ps に置き換えます。

  10. 最後に 5.10vflib/kanji/kconfig.ps が vflib.ps へのリンク、又は vflib.ps のコピーになっていることを確認します。さらに Ryumin-Light と GothicBBB-Medium の VFlib への参照が、vfontcap で設定したものに 一致しているかどうか確かめておきましょう。今の場合、min と goth で もって明朝体とゴッシク体とを呼び出すように設定したので、 kconfig.ps のエントリは標準のままの
    /Ryumin-Light 4300000 (min) VFlibkanji
    /GothicBBB-Medium 4300200 (goth) VFlibkanji
    で良いはずです。
これで Ghostscript 本体のインストールは終りです。gs5.10/examples 及び gs5.10/kanji にあるサンプルを表示してみましょう。例えば
% gs gs5.10/examples/tiger.ps
% gs gs5.10/kanji/article9.ps
さらに日本語 PDF 対応キットを展開したディレクトリに日本語 PDF ファイルのサンプルが添付されているのでこれらについても表示を行っておきます。 いずれについても正常に表示されれば、 一応インストールは成功したと考えて良いでしょう。

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次に gs のフロントエンドをインストールします。ここでは ghostview を使うことにします。

  1. ソースを展開します。
    % cd $WORK
    % tar zxvf ghostview1.5-jpdf-0.2.tar.gz
  2. コンパイル&インストールします。
    % xmkmf
    % make
    % make install
    % cp gvpdfmark.ps /usr/local/share/ghostscript/5.10vflib
もう一つの gv-3.5.8 は Johannes Plass さんが ghostview-1.5 をもとに作成したもので、概観は ghostview に比べてなかなか恰好良くなっています。 また機能も拡張されているようです(が筆者は使い込んでいないため知りません)。 同様にインストールしておくと良いかも知れません。最新版は
http://wwwthep.physik.uni-mainz.de/~plass/gv/
ftp://thep.physik.uni-mainz.de/pub/gv/
においてあるようです。

以上で Ghostscript 関係のインストールはおしまいです。